バランス

 

        ☆ バランスについて考えてみましょう。

 

     §:バランスと言っても色々あります。

     片足でのバランス、ハイルルベの両足または片足バランス。

     綺麗なバランスは、踊りを踊る人にはあこがれでもあります。

 

     でも、いつもグラグラする、力が入ってつらい、自分で見ても綺麗じゃ無い。

     悩む方は多いはず。

     

     §:実は、バランスを取ると言うのは、意外と単純なことなのです。

     積み木に例えると良くわかります。

     四角い積み木を縦に積み上げて行ったとします。

     ずれも無く真っ直ぐに積み上げたとき、かなり高くまで積めるはず。

     でも途中の積み木が少しずれていたり、四角の積み木の中に斜めの切り口のものが

     混ざっていたりしたら、積み木は途中で崩れてしまいます。

 

     かなり極端な例えですが、解っていただけるでしょうか。

     身体も同じ様に考えてみると、骨がきちんと積み上がっていればバランスはとれるはず。

     骨格の項で例えに出した、骨格標本のことを思い出してみてください。

     

     きちんと積み上げた積み木は、でもちょっと押すと崩れてしまいます。

     骨も、きちんと積み上げた状態では関節にも寄りかかっていないので、グラグラしています。

     これを伸ばしてサポートする為に、筋肉があるのです。

 

     §:私自身も、良いバランスが取れたときはとにかく気持ちが良い。

     どこの関節にも力が入らず、細い糸一本で吊り上げられて、でも床の方からの誘いもあって。

     天井と床の間に自分が細く、そして空間を繋ぐものとして存在する。

     そんな感じです。

 

     §:バランスは出来るならバーレッスンの間に確認しておきましょう。

     関節に寄りかかって立っていませんか。

     ハイルルベの形を作ることに夢中になって、足首や足の甲に寄りかかっていませんか。

     膝を押して、膝の裏側に寄りかかっていませんか。

     確認してみてください。

     特にハイルルベしているとき、踵の上げすぎでアキレス腱を縮めていないか注意してください。

 

     ※例をあげてみます。

 

     §:パッセ(ルティレ)バランスをチェックしてみましょう。バーでどうぞ。

     五番のハイルルベからスタンバイ。

     このときすでに踵が上がりすぎて、アキレス腱が縮んでいるようなら、頭のてっぺんは落とさない

     様に気をつけて、踵の位置を修正します。ハイルルベでも常に踵と床は繋がっていると思ってくだ

     さい(ハイヒールの細いヒールがある感じ)

     パッセにする脚がスタートする前に、頭のてっぺんと軸足の内転筋を軽く突き上げて上体をプルアップ

     させ軸のターンアウトを作ります。

 

     §:上げるほうの脚にも注意です。最初、パッセの形にしようとせずに膝下は力を抜いたまま内ももを

     上げてみてください。何故かと言えば、パッセにしようとしてつま先に力を入れたまま上げていくと

     太ももの外側(上げていると、天井側)で持ち上げてしまうことが多いからです。

     もし解りづらいようでしたら、手を使って上げてください。そのとき太ももの外側を掴んで上げる人は

     いません。同じことです。

     後は、膝の裏を畳んでパッセポジションに近づけていけばOKです。

 

     また話が逸れてしまいました。戻します。

     §:バーを離す前に関節部をチェックしてください。どこか力が入り過ぎていないか、寄りかかって

     いないか。

     筋肉は固まっていないか、ちゃんと上下にストレッチしているか。

     

     手を離してバランスをとります。

     横隔膜のあたりまで、呼吸は入っていますか。

     必死になってはいませんか。

 

     §:もし胸から上に力が入り過ぎて、いわゆる胸でバランスをとっている状態だと息は浅くしか入り

     ませんし、こちらから見ると顔はこわばり目は一点を見つめ(目がテン状態)かなり怖いバランス

     になっています。お客さんが怯えそう。

 

     ◎「胸から上はフローティング」

     私の、NYでの恩師の言葉です。モダンの方でしたが、口癖のように言っていらっしゃいました。

     上体の引き上げと脚のターンアウトがきちんとしていれば、胸から上は浮いているはずだと

     言うことです。

 

     §:身体に合った良いバランスなら、そこで喋っても笑っても顔を動かしても大丈夫なはず。

     それを目指してください。

 

     時折レッスンの時、我慢大会のように必死でバランスをとろうとしているのを見ます。

     もうその時点でそれは良いバランスとは言えません。

     必死になって片足で立とうとするくらいなら、必死にならずに立てる場所を探す。もしくはどの場所なら

     必死にならずに立てるのか、その位置にどうやって自分をもっていくか考えた方が、結果早道では

     無いでしょうか。

 

     内側の筋肉は重労働を強いられますが、外側表側の筋肉はそれほど力を入れずに済むはず。

     当人が気持ち良くバランスをとっている時、見ているお客さんも気持ち良い筈です。

     自分にも、見ている人にも苦しくない、あなただけのバランスを探してください。

 

    

     まとめです

      

     バランスは力づくでとるものではありません。

     関節に寄りかかってのバランスは怪我を起こします。

     バランスは細く、天井と床を繋ぐイメージで。

     自分に合ったバランスは気持ちが良いはず。

 

      お読みいただいて有難うございました。 本館メニューに戻る