骨格

 

                  ☆ まず、骨のことから考えて見ましょう。

         人間の身体を横から見ると、首から背中、腰にかけてゆるいS字カーブを描いているのが           

                    わかります。

         これが自然な骨なりの形です。学校の理科室などにあった、骸骨標本を思い出してみてください。

         標本は、大体が上からぶら下げられています。自力で立っているわけではありません。

         だから逆に自然な形をキープできるわけです。

         横から見るとゆるいS字カーブ、前後から見て真っ直ぐが正しい骨格です。

         でも生きている人間はそうもいきません。筋肉に無理な力を入れたり、生活習慣や悪い姿勢が

         元で 骨をゆがめてしまうのです。

         本来、バレエクラスなど身体を作るクラスを受けていれば、骨のゆがみは治るはず。しかし、

         やり方を一歩間違えるとゆがみはひどくなっていきます。

 

         §:身体の中心に位置する、骨盤から始めます。

         クラス中に先生から「お尻を引っ込めて」と言われる事がありますね。これがいわゆる『出っちり』

         状態です。

         慌ててお尻に力を入れて引っ込めてはいませんか。これを続けていると、付け根が固くなって

         脚が動かしづらくなってしまいます。要注意です。

         例えば、机の上で下敷きかなにかを斜めに手で支えてみてください。これが斜めになった骨盤だと

         します。

         そこで支えている手はそのままに、机にタッチしている下敷きの部分を押して見ます。下敷きは歪ん

         でしまいます。お尻だけに力を入れて、骨盤の形を変えようとするとこれと同じ、腰に負荷がかかり

         下手をすると背骨の歪みまで呼んでしまいます。

         では、どうすれば良いのでしょうか。標本と同じ、上からぶら下がっているように引っ張り上げて、

         骨盤を垂直にしていくのが一番良い方法です。

       

         §:その為に、まず股関節に無理な力を入れてターンアウトをしていないか調べて見ましょう。

         脚を放り出すように、力を抜いたまま床に座ってみてください。出来るだけ股関節(脚の付け根)のみで

         内回しにしてみましょう。意外と難しいものです。足首や膝で回してしまいそうになったら、自分の手を

         付け根に添えて股関節だけでやってください。

         大した力は必要無いと思います。

         外回し(ターンアウト)も同じこと。内回しと同じくらいの力で充分なのです。

         今度はそのくらいの力で、股関節の外回し。脚の力は極力抜いてやってください。

         これも意外と難しいかと。ついつま先に力を入れていたり、膝を横に向けようとしたりしていませんか。

         

         §:脚は股関節から始まっています。つま先や足首、膝はその下に付いているものです。

         元が回れば、その下にあるものも一緒に回っていくはずですし、その方が身体にかかる負荷も少なく

         済みます。

         プリエの時、開こうとして付け根に力を入れたりしてもターンアウトにはなりません。付け根と太ももの

         外側が痛くなるだけです。

         きつく締めたビンのふたは、中々動いてくれません。斜めに、間違ってふたをすると次に開ける時に

         大変でしょう。それと同じことです。

         付け根の部分が詰まっていると、いくら腹筋と背筋を使って身体を引き上げようとしても上手くいきま

         せん。

         ※つまり骨盤もまっすぐにはならないのです。

 

         付け根には、くれぐれも力を入れすぎないようにしましょう。

         特に、プリエで太ももの外側が痛くなる方は、しばらくの間出っちり覚悟で付け根の力を抜いて、

         プリエできる場所に持って行ってはいかがでしょうか。

         付け根の力が程よく抜けて、付け根部分にゆとりが出来れば骨盤はまっすぐになって行き、腸腰筋が

         働き出すと自然に出っちりは直っていきます。

         加えて、股関節にゆとりができると稼動域が広がり、ターンアウトもより以上に出来るようになるので

                    す。

         

         §:少し話が逸れますが、上記の腸腰筋という筋肉について書き加えておきます。

         この筋肉は(大腰筋を含む)上半身と下半身を繋ぐ、唯一の筋肉です。また、脚を上げる為の

         筋肉でもあります。

         ダンサーにとって、必要不可欠な筋肉といえるでしょう。

         クラス中に、腹筋と言われた場合この筋肉と考えれば良いでしょう。

         ただし、この筋肉は骨盤が垂直でないと、働きません。逆を言えば、この筋肉がきちんと働いて

         いるときには、骨盤もまっすぐだと言うことになります。

         腸腰筋は外からでは触れません。骨盤に近い、身体内部にある筋肉です。

         私の場合、うまく使えているときには骨盤内部に垂直な筋肉が左右に一本ずつ、縦にきちんと

         立っている感じがしています。

         その感じがしているときは、上半身の吊り上げもうまく行っているときで、安心して身体を使う

         ことが出来ます。

         ただし無理やり骨盤を突っ込んだり、見栄を張ってどこかに余分な力が入ると、行方不明に

         なってしまいます。

         クラスを多く受講できない私は、普段立っているときこの筋肉を感じるようにしています。電車

         待ちでも信号待ちでも、教えているときでも。それだけで、決してだらけた立ち姿にならずに

         済みますし、不足分の腹筋作りにもなりますので。

         

         ひどく話が逸れました。戻します。

                    

                   §: 次に膝関節をチェックしてみましょう。

         立っている時に膝の後ろ側に寄りかかっていませんか。立ち仕事やレッスン後に、ふくらはぎが痛く

         感じる方は膝の後ろ側に寄りかかっているケースが多いのです。この立ち方だと足首関節も後ろ

         側に体重がかかってしまいますし、踵に重心が行ってしまいます。

         特に、片足バランスが不安定だからと、この寄りかかりを続けると膝を壊す原因にもなります。

         膝や足首関節の真ん中に立つよう、心がけましょう。股関節と同じく、最初は不安定でも、

         筋肉でサポート出切る様になりますし、関節部がすぐ反応できれば動きが滑らかになっていき

         ます。

 

 

         ※あせったり、隣の人と同じようにしようとしたりして、自分の身体に過負荷をかけないように。

         あなたの身体に合ったターンアウトの為に、一度身体を白紙に戻してみてください。

 

         ☆まとめです。

         付け根に(股関節)に力を入れても正しいターンアウトは出来ません。下手をすれば、背骨の

         歪みを引き起こします。

         間節の無駄な力は抜きましょう。筋肉の流れを止めてしまいます。

         関節部には常にゆとりを持たせるようにしましょう。

         関節には寄りかからないよう、注意しましょう。

 

    筋肉についても考えたい方は、一度メニューに戻ってそちらへどうぞ。お読み頂き有難うございました。