ターンアウト

 

        ☆関節部が軽く回るようになったら、今度は筋肉でターンアウトを作る方法です。

        その前に、あなたは下のどのタイプでしょうか。

 

        (1)・・・身体が硬いと思う

        (2)・・・身体は柔らかい

        (3)・・・中間位

 

        §:身体の硬い、もしくはそう感じる方は関節の稼動域が狭いか、強く固めの筋肉を持っている方が

        殆どです。(筆者はこちらのタイプです)

        柔らかい方は、関節の稼動域が広いまたは柔らかい筋肉をお持ちです。

        中間の方は、多分一番多いタイプですが、柔らかすぎず硬すぎない使い勝手のいい身体と言え

        ます。

        §:固めの方は、柔らかい方を羨ましく思われるでしょうが、実は硬い身体故障は少ないのです。

        柔らかい方は、上げようと思えばいくらでも脚は上がるし無理も利きますが、つい無理をしがちに

        なってしまいます。バランスをとろうとしてもグラつくので関節に力を入れて頑張ってしまい、逆に

        関節を固めてしまうこともあるのです。気が付いたら、柔らかかったはずの身体が硬くなってしまった

        と言う方もいます。柔らかい方はきちんとした筋肉を作らねばなりません。

        硬い身体の方は、間接を緩めて稼動域を広げることをまずやってみてください。また、強い筋肉を

        持っている方が多いので、筋肉に力を入れすぎないようコントロールが必要です。

        筆者は、随分多くの方の身体を見てきましたが、正直若い頃の私より硬い身体の方にはまだお目に

        かかったことはありません。自分は身体が硬いからと、諦めずに進んでみてください。

 

        §:それでは、筋肉を使ったターンアウトの説明に入ります。

        前提として、骨盤が垂直に立っている。腸腰筋が働いている。この二つをクリアしている上での

        説明としてお読みください。(腸腰筋については関節のページに書いてあります)

 

        関節と同じく上のほうから回していきます。

                                       

                §: 内転筋という言葉をご存知でしょうか。

        場所としては、丁度皆さんがはいているタイツの内側の縫い目、内ももの丁度真ん中辺りに位置

        しています。読んで字のごとく、脚を回すための筋肉です。

        股関節を回すことに加えて、この筋肉を利用します。

        骨格が正しい位置にあれば使うことに、それほど難しい筋肉ではありません。

        ただ、焦ってつま先だけ外に開いたり、膝に力を入れたりしていると骨格の位置がずれて、この筋肉も

        感じられなくなってしまいます。

        別ページで述べたように、常に股関節、膝関節、足首関節の真ん中に立つようにしましょう。

 

        感覚的には、内ももの中心部を軽く突き上げるような感じにしてみましょう。他の関節に力が

        入ってしまうようなら、座った状態で試してみると良いかもしれません。ただし、この場合は突き上げ

        る感じでは無く、外に向かってエネルギーを流す感じと言えば良いでしょうか。

        いずれにせよ、どこか関節に力が入り過ぎていたり、つま先をポイントにしようと力が入って

        いたりすると、うまく使えません。

        ※特につま先には、注意です。

        先にポイントの形だけに固執してしまうと、踝や足首、アキレス腱まで硬くなってしまいます。

        脚の一番上、脚が付いている場所からスタートして、最終的にポイントにたどり着くと考えて

        見てください。

        話を戻します。

 

        §:内転筋を使おうとして、ついやってしまいがちなことがあります。

        お尻を締める、大澱筋への力の入れすぎです。内転筋を使ってターンアウトをすると、お尻が

        吸い上がったような感じがします。

        お尻に力を入れて、ターンアウトをするわけではありません。

        きちんと使った結果、そういう感覚が生まれるのです。

        普段歩いているとき、お尻に力を入れて歩いたりしませんね。足は自由に動いています。

        同じことです。

        試しにお尻にギュっと力を入れてみてください。脚の付け根に力が入って、動かし辛くなるはず

        です。お尻には力を強く入れないこと。骨盤にまで歪みが出てしまいますよ。

        

        §:さて、付け根の関節が回り、内転筋も回ったらその下です。

        膝関節は、股関節がターンアウトした時点で一緒にある程度まで回っているはずです。その下

        ふくらはぎへ行ってみましょう。

        ふくらはぎのターンアウト用のエクササイズは、残念ながらあまり見受けられません。少しずつ

        自分で感覚を養っていくしかないでしょう。この場合、回すイメージを横回しにしないこと。

        太ももを回そうとするときにも言える事ですが、真横に回すイメージは止めるようにしましょう。

        なぜならば、脚の筋肉は横についてはいないからです。縦、もしくは斜めについています。

        それを横に回そうとしても、無駄です。螺旋のような回り方をイメージしてはいかがですか。

        これが一番筋肉の流れに沿った回し方です。

 

        ※そして、ここでも注意すること。

        膝を伸ばそうとして、膝にテンションが行くと筋肉の流れが滞ってしまいます。筋肉を感じたい

        時は、関節部は意識からちょっと遠ざけておくのも一つの手です。試してみてください。

 

        §:ふくらはぎの下は、足首と踝です。

        無理に踵を前に出そうとか考えていなければ、または足首のどこか踝のどこかに寄りかかって

        いなければ、そのときの状態に応じた開きが出来るはずです。

        特に踝は、内側と外側両方にあることをお忘れなく。

 

        §:そして、この足首で注意していただきたいのは、フレックスやポイントを作るときです。

        足首に力を入れて九十度にしてフレックス、足首の前側だけ伸ばしてポイント。

        そんなやり方をしていませんか?

        これは、アキレス腱やふくらはぎ、足首、踝、膝に負担をかけるだけのものです。

        本当のフレックス、ポイントは脚全体で行うべきものです。

        脚全体が伸びて初めてポイントまでたどり着きます。簡単に言うと、ポイントの時もアキレス

        腱は伸びたまま、が正しい理想的なポジションです。

 

        ※脚の上部が回っても、足首が固まっているとせっかくターンアウトできた場所も戻ってしまい

        ます。一度白紙に戻して、フレックスとポイントを作り直してみませんか。

 

        §:では、プリエをしてみましょう。バーが無ければ、壁などをバー代わりにして。

        軽い一番で立ちます。膝も足首も少し緩めて置いてください。

        上体が細くなるようなイメージを持ちながら、膝の力を抜くようにしてドゥミプリエ。足首にゆとり

        があるところまで。

        太ももの表側が硬くなるようなら、力が入りすぎです。アキレスも苦しく無い所でやって下さい。

        そこからグランプリエに、入りましょう。

        下半身の関節の力を抜いていく感じです。開こうとして、膝を床のほうに押していっていません

        か。普通にしゃがむ感じでやってみてください。

 

        バーの手を懸垂で上がるときのように使って、ドゥミプリエに戻します。ここから上がるときに

        内転筋を突き上げるように、中心部に吸い上げていってみましょう。

        膝を伸ばすのではなく、内ももが吸いあがっていく感じです。上がりきったところで、締め付け

        ないよう注意してください。たとえ、膝が緩んでいたとしても筋肉がきちんと働き出せば、一緒 

        に伸びていきます。内もも中心部からずれない場所が、今現在のあなたの伸び位置です。

        内もも中心部に立っているということは、ターンアウト出来ているということ。形だけに囚われ

        て、肝心のターンアウトを無くさない様にしてください。

        すぐに伸びますから。

 

        §:最後に、グランバットマンのチェックをしておきましょう。

        グランバットマンの後、太ももの表側が硬くなる。脚が重い。付け根が痛む。

        当てはまる方、理由はいくつか考えられます。

        つま先をポイントにしてから上げようとしている。脚を上げるのに夢中で、上体が落ちている。

        上げようと頑張って、付け根で持ち上げてしまっている。

        などです。

 

        最初に付け根の力を抜かないと、脚は上がりません。降ろすほうはちょっと忘れて、とにかく

        脚を抛って見ましょう。膝が緩んでいても、足首がゆるゆるでも構いません。

        つま先のことは、ちょっと忘れて脚の一番上の後ろの場所を、付け根の力を抜いて放って

        みてください。

        私は、付け根の力を抜くエクササイズのおかげで、脚が楽に上がるようになった一人です。

 

        そして、身体が柔らかい方は、脚を抛る前に上体を上に吊り上げてみてください。脚に負け

        無い様、上体を高くすれば付け根への負担が減ります。

        気をつけることは、放り上げるのは脚の後ろ側ということ。感じが掴めない時は、手でももの

        後ろ側を撫で上げてみてください。

        そして、もう内転筋が感じられるなら、一緒に軸足の内転筋も(放り上げる脚と一緒に)付き

        上げてみましょう。

        気持ち良く抛れる場所を、探してください。

 

        まとめです。

        関節の力を程よく抜いて、筋肉を使えるようにしましょう。

        完成した形を作るのではなく、近づけるにはどう筋肉を使えば良いのか考えましょう。

        筋肉を横に回すことではターンアウトできません。筋肉の流れに沿って回すには、

        螺旋のイメージが一番近いはず。

        一度、崩してから作り直しもときに必要です。

        

        お読み頂き有難うございました。 本館メニューに戻る